■ 公演を終えて
アートコンプレックス1928の3階の窓から外を見下ろした時の光景を思い出す。記憶に残る行列。
当時は、幕が上がるかという不安と、冷静に動けない不甲斐なさでいっぱいいっぱいだった。
今でも待たせてしまった申し訳なさと共に思い出してしまうけど、あれだけ沢山見に来てもらえたことは本当に嬉しい。
ホントに貴重な劇場だ。アクセスの良さ、そしてあの広さ。内々のことを言わせてもらえば、打ち上げの場所を探しやすいこととか。
短い稽古期間だった。
2ヵ月というのは自分の中では本当にありえない。演目に関して言えば準備不足というわけではなかった。「これでどうだ」という気持ちはあった。まあ、実際やった後で多くの反省点はいろいろ出てきた。客席のこととか。見せ方とか。「エスカレーター」は完全な暗闇の中でしてもよかったかもとか。それを、短篇集『不埒』の『課長のお目玉』で採用するわけで。
1日のみの小屋入り、1ステージのみの公演というのも初めてのことで、それはそれはドキドキものだった。
いい役者と一緒にできたなと、ホント今思ってもありがたい。稽古時から全員モチベーションが高かった。演出もやりがいがあった。
エコタンクのアニメで先にネタばれしてしまっているもので、通用するのかどうかという葛藤は最初から最後まであったけど、そんな経験をしたこともなかったから、やってみてもいいかなと思った。折角書いたからやっぱりライブでやりたかったし。
とにかく終わった後出演者らでご飯食べに行ってみんなが幸せそうだったのが何より報われた。(文:中野)